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【社長メッセージの作り方】バリュードライバー型KPIで差をつける

「数字で語る」うえで、KPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)は効果的です。業績以外の数字で、企業の変化を見せるうえで、非常に有益なものです。むしろ、業績数値が結果であり過去のものであるのに対し、KPIはそれを支える未来志向の先行指標となります。

KPIとは、業績につながる重要な指標を目標として設定し、PDCAで改善していくというものです。ただし、ここでも注意が必要です。KPIと聞くと、「うんざり」とあまり良いイメージを持っていない方も多いと思います。私の友人は大手化学会社の技術者でしたが、100以上のKPIがあって、その管理だけで時間をとられ、「大変に迷惑だ」と言っていました。このように「管理のための管理」になっては本末転倒です。

そこで、お勧めするのが、「攻め」のKPIである「バリュードライバー型KPI」です。貴社の価値創造において、とくにカギとなるプロセス(つくり込み)を特定し、そのクオリティを表わす指標をひとつかふたつ、PKIとして選びます。できれば同業他社にはない独自のKPIを発掘できると最高です。顧客が貴社を選ぶ理由がそこにあるからです。そこを磨いていくことで、さらに強いポジションを築いていくことができます。

バリュードライバー型KPIは差別化ポイントに直結しています。例えば、同じ自動車メーカーでも、ボルボはとくに安全性を売りにしてきました。かつて、ボルボはあの特徴的な四角いボディとともに、崖からクルマを突き落すという衝撃的なCMで話題となりました。スタイルも変わり、安全性の意味も広がりましたが、ボルボは今でも安全性指標はとくに重視しています。

アサヒビールの「フレッシュマネジメント」も、典型的なバリュードライバー型KPIと言えます。アサヒビールは、90年代今や伝説となったスーパードライで復活を遂げました。スーパードライのキャッチフレーズは「コクがあるのにキレがある」でした。彼らは、それまで基本的に「苦味」しかなかったビールの味に、新たに「キレ」という領域をつくりあげました。他社は持っていない領域であり、圧倒的な差別化のチャンスです。それを言葉だけでなく、品質においても早期に確立しなくてはなりません。「キレ」を表象するものとして彼らが選んだのが“鮮度”でした。彼らは「フレッシュマネジメント」と銘打った社内運動で、製造から出荷までの期間短縮を目標に掲げ、当初「10日以内」だったのを、3年で「5日以内」へと短縮することに成功しました。

通常、差別化ポイントに直結する指標は10も20もはありません。顧客が選ぶ理由はシンプルです。ひとつ、ふたつです。カギとなるのは、顧客の理由そのものかもしれませんし、その理由の背後にあるプロセスの違いかもしれません。選んだら、名前をつけてみましょう。いきなりKPIだの何だと言うと、社員は、また上から小難しい指示が降ってきたと思います。また、ただただ毎期のPDCAでは惰性になるので、目標にゲーム性を持たせるとさらに良いでしょう。全社員に覚えてもらい、参加してもらえるようにします。様子を見ながら、必要に応じ多少追加していきますが、決して欲張らない。増えれば増えるほど、集中力やインパクトは下がります。KPIは絞り込むことで力を発揮します。

バリュードライバー型KPIを活用して、差別化を進めてみてください。そして、その進捗を社長メッセージの中で語り、ステークホルダーとともに分かち合ってください。

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