ペルソナとはターゲットになる人物のプロフィールや考え方を細かく設定することで、ターゲットのイメージを明確にするマーケティングの手法です。
サイト制作においては、制作チーム全員がターゲットのイメージを共有するために必要な工程になります。
ペルソナの設定を疎かにすると、「なんでこんなページ作っているんだっけ?」と制作途中で迷うことになるので、面倒と思わずにしっかりと作り込むことが重要です。

ペルソナ設定シート
Contents
ペルソナの作り方
ペルソナ設定では架空の人物を作るのですが、適当に作ると現実味がなくなり、ペルソナを設定する意義が失われます。
サイト制作では、ターゲットとするクライアントや消費者がと接している現場の担当者からターゲットのリアルな姿をヒアリングすることが大切になります。
そこで、いきなりペルソナ設定を作成するのではなく、ヒアリングシートを作成して情報収集を行います。
ヒアリングシートでリアルな情報を収集
ヒアリングシートはターゲットと接している担当者にターゲットとなるクライアントやお客様を想像しながら具体的に記入してもらいます。
例えば、BtoBサイトにおけるヒアリングシート作成のポイントは以下の通りです。
■クライアント企業と業界の環境
クライアント企業の課題やクライアント企業が属する業界全体の課題などを洗い出します。
自分ではクライアント企業のことや業界事情が分かっていたとしても、サイト制作においてはWEBプロデューサーやデザイナー、コピーライターなど複数の人が関わり、全員が理解しているとは言えないため、企業と業界の環境を理解することは、ターゲットの属する業界の大きな流れやニーズを共有するのに必要となります。
■担当者の仕事内容と仕事への取組
サイトを閲覧してくれるターゲットの担当者の仕事内容と仕事への取組姿勢を洗い出します。
ターゲットの担当している業務内容や役職、社内での決裁をとるキーマンなどを整理します。
また、仕事における「やりがい」や将来の夢なども設定することで、意思決定の要因を明確にしていきます。
■今、抱えている仕事の課題
ターゲットが自社サイトを訪れるきっかけとなる「抱えている仕事に課題」を洗い出しします。
何か課題があるからWEB検索をしている訳なので、担当しているプイロジェクトの概要や課題、ターゲットが思いついた解決案などを明確にしていきます。
ヒアリングシートからペルソナ設定へ
ヒアリングシートができたらペルソナ設定シートを作成します。ヒアリングシートの要素を抽出して文章として書き出すことで、イメージが膨らみやすくなります。
設定項目は以下の通りです。
写真
写真イメージがあると、ペルソナをよりリアルに感じ取ることができます。お勧めは「イラスト」や「タレントの写真」は使わずに、一般人の写真を使うこと。
「イラスト」ではリアルに感じにくくなるし、「タレントの写真」はタレントのイメージが強すぎて設定したペルソナ以外の要素が入ってきてしまいます。
一般人の写真はGoogleの画像検索で見つけにくくなってきていますが、例えば、「浦安市役所」「課長」など、ペルソナを意識したニッチなワードで検索すれば見つけることができます。
プロフィール
こちらはヒアリングシートの項目をそのままコピペで埋めることができます。人物名もリアルに感じれるように設定してください。
チャート
パッと見でペルソナの能力を把握するために作成します。光栄の歴史シュミレーションゲーム「信長の野望」が大好きなので「野望」「攻撃」「防御」「統率」「政治」「知略」の6つのパラメーターを設定しています。
説明文
ヒアリングシートから重要な要素を抽出し、ペルソナのイメージが膨らみやすくなるように文章にしています。ヒアリングシートで聞き出した3つのポイントごとにまとめています。
まとめ
ペルソナの設定は具体的にターゲットをイメージするために行います。ペルソナを作ることが目的ではなく、作成したペルソナから次のステップ「カスタマージャーニー」を作るため指針になる資料です。
BtoBサイトの場合であれば、提供するサービスごとに設定する必要があり、様々なサービスを展開する企業ではペルソナ設定だけで苦労しますが、ペルソナ設定を疎かにすると制作途中で迷いが生じるなど、後のことを考えれば急がば回れです。手抜きせずにしっかりと作りましょう。