知らないと失敗する。フリーランスデザイナーに仕事を依頼するときのポイント

フリーランスに依頼するポイント

  • フリーランスに仕事をお願いしたいけど、発注方法がわからない
  • 優秀なフリーランスを見つけたい
  • クラウドソーシングの使い方がわからない

そんな方に向けて、制作ディレクターとして多くのフリーランスの方と仕事をしてきたカイリキ・コバヤシがフリーランスデザイナーに依頼するときのポイントを解説します。

リモートワークが進むと社員だろうが外注のフリーランスだろうが仕事の進めやすさは変わらなくなってきています。社内で新たに広告・プロモーション担当を育成するより、スキルの高いフリーランスと仕事した方が、生産効率が上がりますよ。

フリーランスと仕事をするなら、クラウドソーシングを使う

フリーランスに仕事を依頼するなら、知り合いにフリーのデザイナーがいない限り、クラウドソーシングの利用が鉄則。クラウドソーシングを利用すると、多くのフリーランスの中から選んで仕事を依頼できます。

クラウドソーシングは複数ありますが、ビジネスで使うなら大手がお勧め。個人的にはランサーズを使っていますが、登録者数と評価制度がしっかりしていればどのサービスも大きくは変わらりません。

ランサーズ

2014年4月末現在で業務案件は累計約30万件、発注社数は約7万社、登録者数は約30万人となり、デザイン・プログラミング・ライティング等を中心に73種類の業務案件を取り扱う。

クラウドワークス

2014年4月現在で約15万人が登録している。大手企業を始めとした3万社の企業や地方自治体等も利用しており、岐阜県との地域活性化プログラムでの提携や福島県南相馬市と共同での雇用創出支援プログラムなど、行政組織と連携してのプロジェクトも展開している。

仕事の発注方法は3パターン。

クラウドソーシングで仕事の依頼方法は次の3つがあります。どの形式も良質な候補から選びたいなら、少し予算を多めに設定することです。

プロジェクト形式/コンペ形式/タスク形式
プロジェクト形式

前金をクラウドソーシングに預け、納品後にフリーランスへ入金がされます。
WEBサイトやアプリ、会社案内などの手間のかかる制作物はこれ。
原稿があるか、写真素材があるかなどの制作工数によって予算はかわります。
制作中に何度かチェックしたり、修正を依頼する場合はこちらの形式になります。
どのフリーランスに依頼すべきなのかが悩みどころ。

コンペ形式

コンペの金額を設定して、提案された案から気に入ったものを選ぶ。
ロゴやキャッチコピーなどアイデアを多く集めたい場合はこれ。
原稿があってデザインだけ依頼したいチラシのデザインなども。
ロゴなら5万〜、チラシデザインなら10万は用意したいところ。
提案された案を選ぶので、気に入った案があれば選定は楽。ないと地獄。

タスク形式

1件あたりの単価を設定して、複数の方に作業を依頼。
前金をクラウドソーシングに預け、集まった成果物を承認して支払い。
アンケートや体験レビューの募集に向く。
○○に関するレビュー1件100文字500円✖️20レビューなど
基本的には成果物は承認する。著作権違反以外は承認するのがマナー。

フリーランスは半分以上がハズレと心得るべし

フリーランスのデザイナーは、なろうと思えば誰だってなれます。自称フリーランスデザイナーはプロのレベルに達していない方も当然いる訳です。デザインの基本を知らなかったり、デザインセンスが無い方もいます。

フリーランスデザイナーはこんな人がいます

才能があるからフリーで食べていけるデザイナー
✖️ 能がなくてデザイン会社をクビになったデザイナー
✖️ 就職した経験のない自称フリーランスのデザイナー

プロジェクト形式でデザイナーを選ぶときは、実績やポートフォリオ、クラウドソーシングサイトでの評価を参考にして選んでください。フリーランスによっては正式発注前にデザインサンプルを作ってくれる人もいるかもしれません。

実績・評価を完全に信用しない

実績・ポートフォリオの罠

私もダマされたことがありますが、実績やポートフォリオに他人の作品を載せている人もいるので注意が必要です。
また、広告のデザインはたくさんのデザイナーが関わって1つの作品を作ることがあるので、優秀なデザイナーがポスターをデザインし、そのポスターをA4チラシにリサイズしただけなのに、あたかも自分の作品であるようにアピールしちゃう人もいます。

クラウドソーシングサイトでの評価の罠

クラウドソーシングサイトでは、作業完了後に発注者と受注者が5点満点でお互いに評価する制度があります。ただしこの5段階評価は、標準偏差による5段階評価ではないため基準があいまいです。

ほとんどのフリーランスの評価は4.8とか4.7といった値になっており、その答えは基本的に普通以上は「5」をつける暗黙のルールがあるから。極端に評価が低い人は避けるべきですが、みんな高評価なので、判断基準にはなりにくいです。

ルールを知らずに、「いいフルーランスの人だったから平均以上の4にしよう」といって「4」の評価をつけると、評価されたフルーランスの人から「評価4はやめてほしい。一生懸命にやったのに納得できない」といった抗議をされることになります。

まとめ

フリーランスデザイナーに仕事を依頼する際に知っておくべきポイントを整理してみました。私がフリーランスの方と取引する場合は「プロジェクト形式でコンペをする」という方法を使いますが、予算と時間が余計にかかってしまいます。

サイト制作やカタログ制作の初心者の方がフリーランスにいきなり発注しても、ダメなデザイナーと出会ってしまい思うようにプロジェクトが進行しないことがあることを覚えておいてください。

フリーランスの探し方 クラウドソーシングで優秀なフリーランスデザイナーの探し方。カイリキならこうする!