販促とプロモーションの違いは?知らなきゃ損する時間を無駄にしないための用語解説。

販促とプロモーションの違い

  • 販促とプロモーションの用語の違いが分からない
  • セールスプロモーションとプロモーションの違いがよく分からない
  • プロモーションとは販促をすればいいのか?

こんなことで悩んでいませんか?用語の定義をしっかり認識していないと販促を企画するはずがプロモーションの企画をしていた・・・なんてことも。

この記事では、以下を解説しています。
  • 販促・プロモーション・広告・広報の定義を整理
  • 用語の定義をはっきりさせる重要性
  • プロモーション=販促だった時は要注意

私は販促のプロとして電通テック・電通でプロモーション担当として7年働いたあと、販促企画・制作ディレクションで独立・起業して11年目のカイリキ・コバヤシ(@Kairiki_K)といいます。

コバヤシ
コバヤシ

もちろんプロモーショナル・マーケターの資格も取っていました。

販促とプロモーションの違いは?

結論から言えば、販促はプロモーションの中の1つです。そもそもプロモーションとは何かから解説します。

プロモーションとは
お客様に商品の存在や特徴を知ってもらい、買ってもらうための戦略。「プロモーション戦略」

販促とは
セールスプロモーション(SP)ともいう。「知らせる」から一歩踏み込んで、特定のターゲットに対して購買行動に駆り立てる具体的な「動機づけ」を行うこと。

プロモーションとはマーケティングの4Pの1つ

プロモーションとはマーケティングの4Pの1つ

プロモーションとはマーケティングの4Pというフレームワークが由来です。

マーケティングの4Pとは、企業のマーケティング戦略を構築するうえで重要な4要素。製品(Product)、価格(Price)、流通(Place)、プロモーション(Promotion)のこと。

製品(Product)

顧客に提供する商品やサービスを作りだす戦略。機能やブランド、サポートや保証なども含みます。『製品戦略』

価格(Price)

薄利多売にするのか、利益率を多く取るのかなど価格設定に関する戦略。『価格戦略』

流通(Place)

どこに行けば買えるのか、誰が売るのかなど商品を提供する流通に関する戦略。『流通戦略』

プロモーション(Promotion)

お客様に商品の存在や特徴を知ってもらい、買ってもらうための戦略。「プロモーション戦略」

プロモーションは広義な用語なんです。役割も重要、商品を売るための4本柱の一つです。お客様に知ってもらって買っていただく戦略の事です。

販促(セールスプロモーション)はプロモーションの一つ

販促(セールスプロモーション)はプロモーションの一つ

あまりに広義でやる事がたくさんあるので、プロモーションの中身は5つのカテゴリで分類されます。

  • 販促
  • 広告
  • 広報(PR)
  • 人的販売
  • 口コミ

以前は「広告」「広報(PR)」「販促(セールスプロモーション)」「人的販売」の4つに分類されていました。「口コミ」がなかったんですね。

「口コミ」はインターネットとSNSの発達により、企業のプロモーション戦略において無視できない要素となりました。企業側の一方的な情報発信では売れなくなってきたという事を反映し、カテゴリとして追加されています。

「広告」「広報(PR)」「販促」「人的販売」「口コミ」の定義。

定義があいまいになりがちなのは「広告」「広報(PR)」「販促(セールスプロモーション)」ですが、大手企業になると担当する部署が違ったり、会計するうえで計上する項目が変わってくるので予算が別だったりします。

販促
セールスプロモーション(SP)ともいう。「知らせる」から一歩踏み込んで、特定のターゲットに対して購買行動に駆り立てる具体的な「動機づけ」を行うこと。

クライアント企業では広告宣伝とは別に各部の販促担当が担当することが多く、販売促進費として会計上処理される。

販促をセールスプロモーションと表現するので、プロモーションと混同しやすい。セールスプロモーションの資格をプロモーショナル・マーケターとするなど、個人的には販促の地位向上のために販促業界がプロモーションと混同させようとしていると勘繰っています。

広告 

「知らせる」ことで、人々に商品の関心を持たせて購入させる宣伝行為。
不特定多数に向けて有料媒体(メディア)を活用して行うこと。
クライアント企業では広告宣伝部が担当し、広告宣伝費として会計上処理される。

広報(PR)  
テレビ番組や新聞の産業欄、専門雑誌などに取り上げてもらうことで、間接的に「知らせる」宣伝行為。
有料媒体は使わない。クライアント企業では広報部が担当し、広報費として会計上処理される。

人的販売
顧客に直接コンタクトをとり、双方向のやりとりを通して直接販売すること。

口コミ
消費者間で、ポジティブ・ネガティブな評価情報が伝達されること。

用語の定義をはっきりさせる重要性

大企業の場合、広告担当と販促担当が明確に分かれているため、販促企画に広告を含めることはありません。

ところが一部の大企業を除き、プロモーション・販促・広告・広報の担当者が同じであり、明確な線引きをしていません。

そのため、プロモーションが販促なのか広告なのか広報なのか、担当者間・クライアントと広告会社の間で明確にする必要があります。

私は広告会社にいたときは、プロモーション担当営業でしたが、扱う予算は販促費に限定されていました。企業して様々なクライアント企業様と取引すると、プロモーションには広告・広報・販促の全てが含まれており、クライアント担当者は用語の定義が曖昧でした。スムーズにプロジェクトを進行するためには、プロモーションでは何をしたいのか事前に確認しておく重要性を実感したものです。

プロモーション=販促だった時は

実施したいプロモーションが販促だった時は、とにかく手間と時間がかかります。

  • 広告は原稿・CMを作ってメディアに露出するだけ
  • 広報はPR会社に相談するだけ
  • 販促はパンフレットを作ったり、映像を作ったり、キャンペーンを企画したり、イベントを開催したり、・・・とにかく手間と時間が奪われます。

あー面倒ですね。ちなみに弊社は販促の企画・制作ディレクションをしています。

まとめ:販促とプロモーションは違います。

プロモーションとは
お客様に商品の存在や特徴を知ってもらい、買ってもらうための戦略。「プロモーション戦略」

販促とは
セールスプロモーション(SP)ともいう。「知らせる」から一歩踏み込んで、特定のターゲットに対して購買行動に駆り立てる具体的な「動機づけ」を行うこと。

企業によってはプロモーションと販促が同意語として使われることもあります。販促は制作物がさまざまで、手間と時間がかかるもの。

コバヤシ
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販促は面倒だなと思ったら弊社にご相談下さい。販促の企画・制作ディレクションをしています。